夏の紫外線対策!紫外線による肌ダメージのメカニズムと日焼け止めの選び方
美容を気にする女性に取って、紫外線は最大の敵!
多くの女性が紫外線対策を気にしていますよね。
夏場は紫外線の量が増えるため特に気を付けなければなりませんが、そもそも紫外線の何が美容の害になるのでしょう?
紫外線が日焼けやシミを作るメカニズムを知ることで、より効果的な紫外線対策ができます。
今回は、この時期知っておきたい紫外線についての基礎知識と対策方法について見ていきましょう!
紫外線UV-Aに要注意!UV-Aは肌の老化の原因になる
紫外線は、肌に大きなダメージを与えます。
紫外線には、波長の短いUV-Bと波長の長いUV-Aがありますが、特にUV-Aはとても厄介なものです。
肌が赤くなる、いわゆる「日焼け」の原因になるのはUV-Bですが、UV-Bは波長が短いため上空のオゾン層や雲に阻まれ、地上に届く量は少量です。
それに対してUV-Aはオゾン層を通り抜けやすく、UV-Bよりもずっと多く地上に降り注ぎます。
波長の長いUV-Aは肌の奥深くまで浸透し、シミを作ったり、肌の老化を促進してシワの原因にもなるのです・・・
女性にとって、長い目で見て厄介なのはUV-Aだということですね。
紫外線でシミができるのは、肌の防衛反応によるもの
では、なぜ肌に紫外線を受けるとシミができてしまうのでしょうか。
実はシミができるのは、人間の持っている防衛反応によるものなのです。
紫外線は肌にとって非常に大きな脅威なので、紫外線を受けると肌は丈夫になろうとします。
その過程において、メラニン色素が分泌されます。
このメラニン色素が、肌を強くすると同時に黒ずみを招き、シミの原因となっているのです。
つまり、シミができることやメラニン色素ができること自体は決して悪いことではなく、肌のセキュリティ反応だと言えるのです。
また、「紫外線を受けると肌が老化する」ということにも、きちんとしたメカニズムが存在します。
肌にあたった紫外線は、真皮層にまで影響します。
真皮層には、肌のハリに重要なエラスチン繊維やコラーゲンがあるのですが、紫外線はその細胞を容赦なく蝕んでいきます。
そのため、本来まだ保たれるはずだったハリが失われて、肌が若さを失ってしまうのです。
私たちの肌は、年をとると徐々にたるみやシワができていきますよね。
これは自然の摂理なので、避けようがありません。
しかし実は、「加齢」は肌の老化の原因の1割程度にしかすぎないと言われています。
肌の老化の原因の9割以上は、紫外線による影響だと考えられているのです。
日焼け止め選びは慎重に。強すぎる日焼け止めは肌荒れの原因に
では、紫外線という驚異から身を守るにはどうしたらよいのでしょうか。
紫外線対策として一番有名なのは、やはり日焼け止めでしょう。
日焼け止めを使うか使わないかで、肌の調子は大きく変わってきます。
ただ、日焼け止め選びは慎重に行うべきです。
なぜなら、日焼け止めもまた、肌に大きな負担を与えるものだからです。
強すぎる日焼け止めを使ってしまうと、紫外線からは肌を守ることができたとしても、日焼け止め自体が害となって肌を傷つけてしまいます。
SPFとPAの意味を知り、適正な強さの日焼け止めを選ぶ
日焼け止めの「適正な強さ」というのは、日焼け止めに書かれている数値で知ることができます。
「SPF」とは
まずは、「SPF」について見ていきましょう。
SPFはUV-Bを防ぐための指標となるもので、「SPF30」のような形で表記されます。
気を付けてほしいのは、「数字が大きければ強い紫外線でも防げる」というわけではない、ということです。
SPFは、「紫外線が肌に影響を与え始めるまでの時間はどれくらいか」を基準として作られています。
ある人が同じ量の紫外線を浴びた場合、SPF20では数時間で影響が出始め、SPF50では10時間以上も影響が出なかった、ということが起こります。
ただし、紫外線が人の肌に影響を与え始めるまでの時間は、個人差があります。
一般的にはSPF20の場合が200分〜400分程度だと言われていますので、日常生活のなかで使うのならばこれで十分でしょう。
「PA」とは
SPFのほかにもう一つ、日焼け止めの強さを表すものがあります。
それが「PA」です。
SPFがUV-Bを防ぐものであるなら、PAはUV-Aを防ぐものだと言えるでしょう。
PAは、紫外線を防止し、ブロックするというやり方で紫外線から身を守っています。
これは数字ではなく、「+」の形で表記されます。
「PA+」から「PA++++」まで4段階の強さがあり、「+」が多いほどUV-Aを防ぐ効果が高くなりますが、日常生活では「PA+」もしくは「PA++」で十分です。
衣服による紫外線対策
紫外線対策には、着るものに気を配ることも大切です。
ライフスタイルやシーンに合わせて使いやすい物を選びましょう。
- 紫外線対策を考えるなら、夏でも外出時には長袖を着ましょう。風通しの良い素材を選べば、長袖でもそれほど暑くありません。
- 帽子は紫外線をカットするだけでなく、日射病の危険からも身を守ることができるので積極的に利用しましょう。髪のダメージも防げます。
- 雨天兼用の日傘を1本カバンに入れておくと便利です。紫外線のカット率を99%にまで高めた物もあります。
- 車中では、腕の日焼けを防止するグローブを着用したり、サンバイザーなどを使いましょう。ただし、運転の妨げにならない物を選んで下さい。
食べ物でも紫外線対策!ビタミンCなどを食事に取り入れる
シワやシミの対策として、食事に気を付けることも有効です。
ビタミンCは厚生労働省が認可している美白成分ですが、化粧品だけでなく、食べて体の中に取り入れるのも有効です。
ビタミンCには、メラニン色素を抑制しシミの発生を抑える効果があります。
ビタミンC以外のビタミン群も紫外線対策として有効なので、積極的に食べましょう。
若い女性の場合、過度なダイエットによってきちんと栄養を取れていないことがありますよね。
夏場は食欲が落ちるため、普段にも増して栄養不足になりがちです。
栄養不足は体を壊すだけでなく、紫外線の影響を受けやすくしてしまいます。
美しくなる為ダイエットをしても、肌がボロボロになってしまては元も子もありません。
ダイエット中でも、栄養はきちんと取りましょう。
紫外線対策に効果的な食べ物については、以前ご紹介した「美肌効果抜群の食材厳選4つ」もぜひご覧下さい。
日焼けをしたらアフターフォローを
どれだけ気を付けていても、日焼けをしてしまうことはあります。
日焼けをしてしまった時は、アフターフォローをしましょう。
まずは保湿効果の高い基礎化粧品を使い、しっかりと肌を潤すようにして下さい。
急激な日焼けの場合は、火傷に近い状態になることもあるため、アイシングが効果的です。
日焼けをした後の肌は非常に敏感になっていますから、刺激の強い化粧品の使用はやめておきます。
美白効果のあるものは有効ですが、まれに、効果が高すぎるがゆえに刺激を感じるものもありますから注意して下さい。
また、日焼けをした直後の肌では脱毛やエステが受けられなくなる場合もあります。
日焼け後にエステサロン(脱毛クリニック)に行きたい場合は、施術が可能かどうか確認をとるとよいでしょう。
日焼け後のアフターケアについては、「「日焼け後のお肌のダメージを軽減する7つの知恵」もご覧下さい。
いかがでしたでしょうか?
日焼けのメカニズムや日焼け止めの数値の意味を知っておくと、シーンに合わせた紫外線対策がしやすくなりますよね。
日常生活とレジャーで同じレベルの対策をする必要は無く、強すぎる日焼け止めはむしろ肌へのダメージになってしまいます。
正しい紫外線対策でこの夏を乗り切り、秋冬に後悔しないようにしたいものですね。